「起業」という現実
成功に近いが、苦しんだ時期もあった。
しかしこれはかなり幸運な部類でしょう。
書籍内容としては、幸運な成功例だからと言って、文句はつけませんが。
そして、もっと厳しいなと思えるのが、これ。
>何もかもが上手くいかないとき、人は孤独を感じるものだが、経営者たちは人一倍、その孤独を感じているのではないだろうか。伊部は一人で涙を流し、自分が学生ベンチャーを立ち上げようとした理由を思い出す。それは、「寂しくなりたくない」ということだった。ところが、伊部の周りには誰もいない。たった一人で苦境を克服しなければいけない。頑張れば頑張るほど、どんどん孤独になっていく。そんな自分に不憫ささえ、伊部は感じるのだった。
起業とは孤独と戦うこと。起業家を志望している人は、その孤独と向き合うことができるだろうか?
よくある例ではありますが、完全に「真逆」の状況へと進んでいったわけです。
こういう時は厳しいでしょうね。
>■起業は“楽しいもの”か?
投資家の横田と決別した伊部。その理由は、横田があまりにも伊部たちの事業に口を挟むようになったからだった。しかし、横田も当然のことをしていた。パソコン教室の事業はマスコミへの露出もあり、順調に成長していた。しかし、その分、人件費がかさんで利益が出ない状態になっていたのだ。
伊部と共同経営者である山田、斉藤は「どうすれば最高のビジネスが出来るか?」「どうすればお客様が笑顔になってくれるか?」ということを来る日も来る日も話し合ってきた。そんな中での横田との決別。そして、横田に恩義を感じていた斉藤が会社から離脱してしまう。
理想と現実との大きな乖離。
そして人間関係のもつれ。
そりゃ厳しいよねえ。起業するってことは。
何もないところから、組織と収益システムを作り上げるんだから。
「くだらない人間関係の付き合いがイヤだから、起業する」
という言葉を実際に聴いたことがあるが、
それを真の意味で言ってるのではないのなら
そういう性格の人は、起業しても上手くいかないと思いました。
普通に出来合いの組織に入った方が、まだしも「対処」の仕様がありますものね。