五百羅漢図
いつも物議をかもす村上作品。
こんなの(一部)だそうだが、感動するのかな?
漫画風落書きみたい。
「そういったポップさこそ、同時代性が・・・・」
などと言うのかもしれないけどねえ。
3mX100m もあって、展示も保管も費用高そう。
「21世紀のゲルニカだ」なんていう高評価もあるそうだが、
虫が良すぎないか。
ここに、制作状況の実際や率直な感想があって面白かった。
>飯田 いや、もっと作家個人の諦念とか絶望を感じた。「どうせこんだけやっても、ほとんどのやつはわかってくんないんだろうなあ」みたいな悲哀を。そういう意味で染みた。たくさんのひとが亡くなった震災の鎮魂として描かれた作品に美大生とかが200人くらい動員されて、作業のつらさと村上隆による罵倒(制作プロセス自体も展示対象になっていて、村上隆が書いた「ちゃんとやれ!ボケ!」みたいな指示も見られる)によって次々に辞めていきながら完成した、というのがねじくれてるなあと。
藤田 そうですね、それで言うと、個人的な作品の方が、いいなと思ったんです。「貧」っていう字が書いてある作品や、なんか色々字が書いてある自画像や、最後の方にあった「魂が死んだ後も残るのは~」というテーマの黒い絵とか。集団の救済のテーマの大作よりも、そっちの方がぼくには響いた。
日本の伝統的な死生観、宗教的な救済、みたいなもののアップデートに、どこまで成功しているのか……。公式HPに「五百羅漢とは、釈迦の教えを広めた500人の弟子である聖人たちで、煩悩を滅し人々を救済したとされています」ってあるんですが、会場の人はスマホで写真撮りまくって、めっちゃ煩悩に溢れていて、救済もクソもない。あの会場の空気がよくなかったのかもしれない。金とか欲望がテーマの作品も多いので、わざとな感じもしますが。作品も、もっと山奥の寺とかで静かに見たら違ったのかも。